冬の午後、部屋の中は静かに時間が流れていた。
こたつの布団に潜り込んだ子猫が、両手でみかんを抱えてじっとしている。
外は雪、窓の向こうの白い景色とは対照的に、部屋の中はオレンジ色のぬくもりに包まれていた。
みかんの丸みと子猫の丸みが並ぶと、なんだか安心する。
誰かに渡すつもりなのか、それとも自分の宝物なのか。
小さな前足でしっかりとみかんを抱える姿に、言葉はいらない。
こたつの上には、みかんの入った器。
その隣で、子猫は静かに座っている。
何かを待っているようで、何も待っていないようでもある。
この冬、特別なことは何もなくてもいい。
ただ、こたつとみかんと子猫がいれば、それだけで十分。
そんな気持ちになる午後だった。
これはぼくの。ひとつだけ、ずっとここにあるやつにゃ

