公園のベンチに差し込むやわらかな日差し。
茶トラ猫は、いつものようにお気に入りの休憩スポットへ向かっていた。
今日は少し早めに来たつもりだったが、ベンチにはすでに先客がずらり。
黒猫、サバトラ、三毛、キジ白…それぞれが思い思いの姿勢でくつろいでいる。
茶トラは足を止め、しばらくその光景を見つめていた。
どこかに隙間はないかと目を凝らすが、どの猫も微動だにせず、まるで「ここはもう満員だよ」と言わんばかりの空気。
茶トラの耳が少しだけ下がり、尻尾がゆるく揺れる。
それでも、諦めるにはまだ早い。
ベンチの端っこ、ほんの少しだけ空いているような気もする。
茶トラはそっと一歩踏み出す。
今日の午後は、ちょっとした交渉が必要かもしれない。
うーん…どこか、ちょっとだけでも空いてないかな…?

