窓から差し込む午後の光が、ふわふわの毛並みにやさしく触れる。
小さなオレンジのトラ猫は、目の前に差し出された人の手をじっと見つめていた。
その手は大きくて、あたたかそうで、ちょっとだけこわい。
でも、好奇心が勝った。
そっと前足を乗せてみる。
ふわりとした肉球が、やさしく手のひらに触れると、心の中にぽっと灯りがともったような気がした。
人も猫も、言葉はなくても伝わるものがある。
この瞬間、ふたりの間に小さな絆が生まれた。
まだ名前も知らないけれど、きっとこれからたくさんの「はじめて」を一緒に経験していくんだろう。
そんな予感が、やさしい光の中で静かに広がっていた。
この“て”って、なんか…あったかい。

