夏の午後、古民家の縁側にぽつんと置かれたスイカの切り身。
そこへ、どこからともなく現れた小さな来訪者。
ふわふわの毛並みに、くりくりの瞳。
子猫は一歩ずつ近づき、鼻先でスイカの匂いを確かめると、ためらいなくかぶりついた。
シャリッという音とともに、果汁が口元に広がる。
その表情は真剣そのもの。
誰にも邪魔されたくない集中力。
縁側の木目に前足を踏ん張り、スイカの赤に夢中になる姿は、まさに夏の主役。
風が障子を揺らし、庭の緑が静かに揺れる。
子猫は気にする様子もなく、ただスイカと向き合っている。
食べることに全力なその姿に、時間の流れがゆっくりと感じられる。
このあと、スイカを食べ切って満腹になった子猫は、縁側でごろりと昼寝を始める。
そんな一連の流れが、夏の記憶として静かに刻まれていく。
これ…甘いやつだ!もう一口…いや、もう三口!

