三毛子猫は、畳の上でじっと座っていた。
目の前には、白くてつるりとした陶器の招き猫。
赤い首輪に金色の鈴、小判を持って、左手をぴんと上げている。
子猫は首をかしげて、じっと見つめている。
動かないし、鳴かない。
でも、何かを伝えようとしている気がする。
子猫は考える。
これは誰かの仲間なのか、見張りなのか、それともただの飾りなのか。
耳は前を向いたまま、瞳は真剣。
首をかしげる角度は、ほんの少しだけ。
でもその小さな傾きに、たくさんの問いが詰まっている。
子猫の世界では、すべてが初対面。
だからこそ、目の前の「手を上げた猫」が気になって仕方がない。
今日の発見は、静かに始まっている。
その手、ずっと上げっぱなしで疲れないの?

